2025年12月16日のアップデートでは、舞・エレナ・サガットを中心にバトルバランスの調整が行われます。舞は主に弱体化、エレナとサガットは使い勝手の改善(上方修正)が主目的です。
本記事では、サガットの強化内容を整理したうえで、初心者〜中級者帯でも再現しやすい対策を、立ち回りの考え方と練習手順に落とし込んでまとめます。対策次第で勝率を上げることができます。
12/16サガット強化は何が変わった?変更点を整理
今回の調整は大きく分けて、①低姿勢の触り(下段)を強くする、②タイガーネクサスと派生を使いやすくする、③対空や多段の“変な噛み合い負け”を減らす、の3点です。
下段が触りやすくなった(小技・中足まわり)
まず体感が変わりやすいのが通常技です。
しゃがみ弱Kは、ヒット時・ガード時ともに押し戻し(プッシュバック)が減りました。これにより、小技で触った後に距離が離れにくくなります。
しゃがみ中Kは、ヒット時の有利フレームが +4 → +5 に増えました。数字だけ見ると小さく見えますが、**「ヒット確認→次の行動」**が安定しやすくなるタイプの強化です。
初心者〜中級者帯で「サガットが強い」と感じやすいのは、この“触った後の展開が切れにくい”変化が大きいです。
タイガーネクサスまわりが使いやすくなった(届く・当たる・派生が成立)
今回の中心はタイガーネクサスです。弱・中のタイガーネクサスは、発生直前から発生までの前進量が増え、さらにヒット時の押し戻し増加などが入っています。結果として、届く距離が伸びるうえに、状況によっては“当てた後の形”が作りやすくなります。
また、ネクサスの派生にも調整があります。
グリーディタイガー(ネクサス後→中K派生)は、ガード時のドライブゲージ減少が 6000→8000 に増えました。守る側のドライブが削れやすくなります。
ノヴァタイガー(ネクサス後→強K派生)は、ガード時の押し戻しが減り、ガードさせた後に距離が離れにくい調整です。
この一連の強化は、「ネクサスが当たる/ガードさせる」こと自体の価値を上げています。
対空・リターンが安定した(アッパー/ニーの噛み合い改善)
対空と“一部の当たり方の不安定さ”にも手が入っています。運用が安定すると、相手側は無理な飛び込みや逃げが通りにくくなります。
- タイガーモノリス(←+強P):初段の攻撃持続が 2F→3F に増加
- (溜)強タイガーアッパーカット:3F目ヒット時の挙動・リターンを安定化(演出移行、ダメージ1700→1800、ヒットストップ増加、3F目のみSA3/CAキャンセル可など)
- 強タイガーニークラッシュ:空中ヒット時に2段目が空振りしやすい問題を緩和
初心者〜中級者帯では「飛びが落とされる」だけでも十分きついのに、そこからのリターンが安定すると、体感としてはさらに強く感じます。
結局、立ち回りはどう変わる?(強化の方向性だけ先に結論)
要点は次の通りです。
- 小技で触って距離が残りやすい → 近距離の押し返しが効きにくい
- ネクサスが届きやすい → 中距離で「触られる危険地帯」が広がる
- ドライブを削る派生が強い → ガードが続くほど不利になりやすい
サガット強化されすぎと言われる理由

結論から言うと、今回の強化は「強くなる」だけでなく、相手に“嫌な負け方”を起こしやすくする方向が含まれています。そのため不満が出やすいです。
「触れる距離が伸びた」のが体感で分かりやすい
ネクサスの前進量増加は、数字より先に対戦中の距離感で分かります。昨日まで届かなかった間合いで触られると、納得感を作りにくいです。
「ガードしても削られる感」が増えやすい(ドライブ面)
グリーディタイガーのドライブ削り増加は、守る側にとっては「ガード=安全」の感覚を崩しやすい調整です。ガードが正しい選択であっても、ドライブが減るほど焦りが出やすくなります。
「飛べない・近づけない・触られたら苦しい」が揃うと不満が溜まりやすい
初心者〜中級者帯で起こりがちなのは、苦しくなると飛びたくなることです。そこに対空の安定化が重なると、空中の逃げ道が細くなります。さらに地上では下段とネクサスで触られやすく、触られた後は派生や投げの読み合いが続きやすい。結果として「何をしても苦しい」が起きやすくなります。
でも“壊れ”かどうかは別(強いポイントと弱いポイント)
一方で、サガットは依然として「触る工程」が必要なキャラクターです。つまり、触らせない・触られても一方的に崩されない形を作ることで、対策は成立します。
サガットに勝てない人が最初にやるべきこと(対策の優先順位)

対策は細かいテクニックより、優先順位の整理が重要です。最初は次の3点だけに絞るのがおすすめです。
- 無理な飛び込みを減らす(飛ぶ回数を減らす)
- ネクサスの届く間合いを把握する(危険地帯を言語化する)
- ドライブを先に守る(バーンアウト負けを減らす)
この順番で直すと、負け方が変わります。勝ち筋を増やすより先に、まず“即死ルート”を減らす考え方です。
やってはいけない行動TOP3(飛び/雑な差し返し/無理な前ステ)
飛び込みは、相手の対空意識が高いほど通りません。通らなかった時の損失が大きいので、苦しい時ほど封印したほうが勝率が上がります。
次に、牽制に反射でボタンを押す差し返しは、空振りを狩られて負け筋になりやすいです。
最後に、無理な前ステや突進で一気に触りに行くのは、触れてもリターンが取り切れず、逆にネクサスの危険地帯に入ってしまうことがあります。
まず見るのは「ネクサスの届く距離」と「相手の狙い」(見極め)
強化後は、ネクサスが届く範囲が広がります。負けが込む時は、実際に「どこから触られているか」を把握できていないことが多いです。
対策としては、試合中に完璧な間合い管理を目指すのではなく、「ここにいるとネクサスが届く」ラインを一段だけ後ろにずらす意識が現実的です。これだけで、相手の触りが届かず、次の行動を見てから対応できる場面が増えます。
対空される前提で地上戦に寄せる(飛びの再設計)
飛びを完全に捨てる必要はありません。ただし、苦しい時の“逃げの飛び”が最も読まれます。飛ぶなら、直前の地上行動で相手の意識を散らした上で、回数を絞って使う方が機能します。対空の安定化が入っている以上、飛びの価値は以前より高くありません。
立ち回り対策|中距離がキツい時の考え方
中距離で負ける場合、差し合い自体に勝とうとしていることが多いです。サガットが得意な距離で長時間戦うほど、下段やネクサスで触られやすくなります。
サガットの“置き”に付き合わない距離の作り方
ポイントは「中距離を避ける」ではなく、「中距離に滞在しない」です。前に出るなら出る、下がるなら下がる、という移動のメリハリを付けます。
その上で、相手の牽制を見てから動くより、牽制が出やすいタイミングを読んで“先に位置を変える”ほうが初心者〜中級者帯では成功しやすいです。
牽制の勝負をやめて「先端の当て方」を変える
ボタンで勝てない時は、勝負を続けない方が得です。空振り確認が難しい段階では、「当てる」より「当てられない位置」に価値があります。
具体的には、踏み込み過ぎてネクサスの危険地帯に入る回数を減らし、相手が前に出てくる時だけ迎撃する考え方に寄せます。
弾/牽制に対して“触りに行くタイミング”だけ絞る
すべてに反応して触りに行こうとすると失敗します。触りに行くのは、相手が牽制を置いた後や、前歩きして間合いを詰めたい瞬間など、「相手が次の行動に移るタイミング」に絞ると成功率が上がります。
ネクサス対策|「触られてから負ける」を止める
ネクサスが強化されると、負け方は「触られた後の連続不利」に寄りやすくなります。ここは、反射で暴れ続けるのではなく、相手の狙いを3つに分けて考えると対処しやすいです。
ネクサス始動の狙いはだいたい3つ(派生・投げ・様子見)
ネクサス後は、派生で削る/投げる/様子見で暴れを狩る、に収束しがちです。毎回すべてに対応するのは難しいため、まずは「相手が一番多用している選択」を見つけ、そこを止めるのが優先です。
ガード後に何を押す?どこまで我慢?(暴れどころの考え方)
初心者〜中級者帯で負けやすいのは、同じタイミングで毎回ボタンを押してしまうことです。相手に読まれて、暴れ潰しの的になります。
対策としては、同じ状況でも“我慢する回”を意識的に混ぜます。我慢する回で相手の派生・投げの傾向を確認し、押す回は回数を絞る。これだけで、ネクサス後が一方的になりにくくなります。
ドライブを守る:削りでバーンアウトしないための選択
ガードが続くほどバーンアウトが近づきます。ここは「守りながらドライブを回復する」より先に、「無駄なドライブ消費を減らす」ほうが効果が出やすいです。苦しい時にODや無理なドライブラッシュで取り返そうとすると、結局ドライブが枯れて負け筋が太くなります。
守り対策|“アッパーが怖い”を逆に利用する
対空が安定すると、飛び込みの価値は下がります。一方で、相手は「飛びを落とす」ことに意識を割くため、地上の細かい間合い調整が通りやすくなります。
サガット側が対空を意識しすぎる瞬間がある
飛びを見せた直後は、相手の意識が上に寄ります。そこで飛ばずに歩きや小さな前後移動を続けると、相手の牽制やネクサスの打ち所が遅れ、空振りが出やすくなります。
ジャンプしない圧のかけ方(歩き・急停止・間合い操作)
地上で圧をかける際は、長い距離を一気に詰めるよりも、短い前進と停止を繰り返して“触られる間合い”をずらす方が安全です。これにより、相手のネクサスが空振りしやすくなり、反撃の機会が増えます。
被弾が増える人の共通点(「焦って前に出る」問題)
焦って前に出ると、ちょうどネクサスの危険地帯に入りやすくなります。前に出る時は、相手が牽制を置いた後や、前歩きで間合いを詰めた瞬間など、根拠のあるタイミングに限定すると被弾が減ります。
攻め対策|近づけた後に取り返す(ここが勝率を上げる)
サガット戦で重要なのは、やっと触れた後に“欲張らない”ことです。大きく崩そうとして読み負けると、また不利な中距離に戻されます。
触ったら欲張らない(短い攻めを回す)
一度の攻めで決め切ろうとせず、短い攻めを回して有利状況を維持します。小さく触って終える、投げを1回見せる、次は投げを警戒した相手に打撃を当てる、といった順番で、リスクを抑えながらリターンを積み上げる方が安定します。
投げの通し方と、暴れ潰しの最小セット
投げを見せないと相手は守りを固めやすく、逆に投げだけだと読まれます。投げを見せた後に最小限の暴れ潰しを混ぜる、という二択をまず形にすると迷いが減ります。
起き攻めは“安全第一”でOK(リターンより継続)
起き攻めで最大を狙って失敗するより、安定して重ねて有利を継続する方が勝率に直結します。強化後は守り側のドライブが削れやすい分、継続の価値が上がります。
練習メニュー|今日からできる最短トレモ(10分×3)
ここは長時間やる必要はありません。負け筋に直結する部分だけを短時間で反復します。
ネクサス後のパターンを3つだけ覚える(対処の固定化)
トレモの録画で「ネクサス→派生」「ネクサス→投げ」「ネクサス→様子見」の3つを作り、ガード後の対応を練習します。目的は“完璧に返す”ではなく、判断を遅らせないことです。反応が速くなるだけで、押し切られにくくなります。
中距離の「危険地帯」を可視化する
次に、ネクサスが届く距離を体で覚えます。自キャラで前後移動しながら「ここは届く」「ここは届かない」を確認し、試合中に一段後ろへ下がる基準を作ります。これだけで触られる回数が減ります。
バーンアウト負けを減らす(ドライブの使い方を見直す)
最後に、ドライブが減る使い方を点検します。苦しい時ほどODや無理なドライブラッシュで取り返したくなりますが、ここを抑えるだけで終盤の事故死が減ります。ドライブ残量の管理が以前より重要です。
それでもキツい時の考え方|相性・環境・メンタルの話
強化直後はサガットが増え、対策が浸透するまで勝率が落ちやすい時期になります。これは個人の問題というより環境要因です。
ただし、そこで「勝てない=何もできない」と結論づける必要はありません。勝てない原因は、飛びの増加、危険地帯への滞在、ドライブ枯渇、のどれかに寄りやすいです。この記事で挙げた優先順位に沿って一つずつ減らせば、負け方は確実に変わります。
よくある質問
サガットは今後ナーフされる?
可能性の有無は断言できません。少なくとも現時点の方向性は「使い勝手の改善」が主で、まずは環境の評価が固まってから議論されることが多いです。
初心者でも通る対策ってある?
あります。飛び込みを減らし、ネクサスの危険地帯に長く居座らないだけでも、被弾は減ります。そこにドライブ管理を加えると、バーンアウト負けが減り、試合終盤まで戦えるようになります。
この強化で増える戦い方は?
小技からネクサスで触る展開と、派生でドライブを削る展開が増えます。対戦側は「守り続ける」より「守る場面を選ぶ」ことが重要になります。
まとめ
- 12/16のサガットは、下段の触りとタイガーネクサス周りが上方修正され、ガード側のドライブ負担も増えます。
- 「強化されすぎ」と感じやすい理由は、届く距離の変化と、ガードのコスト増が体感に直結するためです。
- 対策は、①無理な飛びを減らす、②危険地帯(ネクサス間合い)を把握する、③ドライブを先に守る、の順で取り組むと効果が出やすいです。
必要以上に感情論へ寄せず、負け筋を減らす設計にすると、初心者〜中級者帯でも現実的に勝率を上げられます。


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